はじめに:なぜ富士通が「危険」と検索されるのか?
富士通は日本のメーカーのはず!
レノボや富士通のパソコンを検索すると「危険」という言葉がよく出てきます。実は2018年、レノボと富士通はPC事業の合弁会社を設立し、富士通クライアントコンピューティング株式会社(FCCL)の株式のうち51%をレノボが取得しており、実質 富士通はレノボ傘下の企業となっています。(NECも同様)
「レノボ 富士通危険」は過去に起きた問題や、海外での使用制限などが関係していますがそこには誤解も多く存在します。
- レノボに対する口コミでの不安拡散の状況
- 富士通のセキュリティインシデントとは
- 実際の脆弱性の報道と対策状況を説明

「危険」とされる背景には、事件や誤解が混ざっています。
この記事で冷静に整理しましょう。
SNSや掲示板では、数年前の事件をもとにした「危険」説がいまだ広まっています。
ただ、今のパソコンがすべて危ないというわけではなく、事実を知ることが大切です。
次の章で、すぐにできる安全策をまとめて紹介します。
結論サマリー:こう使えば安全
レノボや富士通のパソコンは、正しく使えば十分に安全です。



危ないのは「古いまま使うこと」。
きちんと対策すれば安心して使えますよ。
- セキュリティ更新の徹底
- 信頼できる回復イメージの利用
- 管理者設定や権限制御
とくに法人ユーザーや開発者は、BIOSやファームの更新を定期的に確認しましょう。
安全な使い方の基本を守れば、レノボや富士通製品も心配なく使えます。
ここからは、危険とされる理由や背景をくわしく見ていきましょう。
レノボ×富士通の資本・製造関係がリスクに与える影響
まず、レノボ 富士通 危険に関してはレノボ×富士通の資本・製造関係があるといえます。
現在、レノボと富士通は合弁会社を設立し、一部のPCを共同開発・製造しています。
そのことが一部で「中国系との関係=危険」という誤解のもとになっています。



企業の出資関係が「安全性」に直結するわけではありません。
実際の製造や検査体制が重要です。
- 日中合弁の製造会社が存在
- 米沢工場での国産モデルもある
- 海外での使用制限例もある
レノボと富士通は、2018年にパソコン事業の新体制を構築しました。
このとき、富士通のパソコン部門は「富士通クライアントコンピューティング株式会社(FCCL)」として合弁会社化され、レノボが株式の51%を取得しました。
ただし、会社名は「Lenovo Japan合同会社」ではなく、現在も「FCCL」のままです。
また、レノボ・ジャパンが販売する一部のThinkPadやThinkCentreモデルは、山形県米沢市のNECパーソナルコンピュータ米沢事業場で生産されています。これらの製品は「米沢品質」として評価されており、純粋な海外製ではありません
クチコミ?米国防省では安全保障上の理由から、レノボ製パソコン利用を制限
米国防省で「レノボ製パソコンが全面的に禁止されている」といった情報がありますが、これは一部誤解を含んでいます。
結論としては、「特定の機密ネットワークや用途では制限されている」が正確な表現です。
アメリカ国防総省(DoD)全体で、レノボ製パソコンを公式に全面禁止するポリシーは確認されていません。ただし、米国務省や一部の軍事機関では、過去にセキュリティ上の理由から利用制限や販売停止を行った事例があります。
また、2016年にはDoDがサプライチェーンに関するセキュリティ警告を出しており、現在も一部の専門家や議員が警戒を続けています。
一方で、連邦政府や国防省がレノボ製PCを実際に購入・使用している事例もあり、米政府の認可ベンダーにも含まれています。
そのため、「レノボ製PCは危険だからアメリカ政府で全面禁止されている」という表現は、やや誇張的と言えるでしょう。
より正確には、「米国防省の一部ネットワークや用途では、安全保障上の理由からレノボ製パソコンの利用が制限される場合がある」と理解するのが適切です。
参考:https://www.investigativeeconomics.org/p/government-still-buying-lenovo-laptops
レノボ×富士通危険といわれる理由:過去の重大インシデントと教訓
過去にはレノボや富士通の製品でいくつかのセキュリティ問題が発生しました。そのためレノボ(富士通)危険といわれる原因になっていることも確かです。
しかし、多くはすでに修正済みで、今では回避策やパッチが用意されています。
セキュリティ事件と対策のまとめ
年 | 事件・脆弱性 | 内容 | 対応策 |
---|---|---|---|
2015 | レノボSuperfish | SSL傍受アドウェアのプリインストール | 配布停止・削除ツール提供・体制改善 |
2019/2023 | 富士通BIOS脆弱性 | Intel CPU脆弱性で情報漏洩の恐れ | BIOS更新・性能低下時の対処案内 |
2024 | 富士通マルウェア事件 | 社内感染と顧客情報流出 | 遮断・再発防止策・教育強化 |
2025 | 最新BIOS脆弱性 | CPUの新たな推測リスク | BIOS/ファーム更新・公式案内 |



事件があったからこそ、今の製品には改善が施されています。
過去を知ることで、今の安全性が見えてきます。
Superfish事件では、レノボが一部のノートPCに広告ソフトを仕込んでいたことが判明しました。これをきっかけに、プリインストールソフトの透明性が強く求められるようになりました。
また富士通は2019年と2023年にBIOSの脆弱性が報告されましたが、これらはパッチで修正済みです。
2024年には富士通社内でマルウェアによる情報流出事件が発生し、再発防止の強化が図られました。2025年にも一部BIOSの脆弱性が発見されていますが、迅速に更新ファイルが提供されています。
こうした事例をふまえ、購入後のアップデート対応がますます重要になっています。
ここでは、レノボと富士通のパソコンで過去に発生した主なセキュリティ問題を4件取り上げます。
それぞれの事件がどのような内容だったのか、また企業側がどのように対応したのかを見ていきましょう。
2015年 レノボ「Superfish」事件
レノボが2014年から2015年にかけて販売した一部ノートPCに、危険なアドウェア「Superfish」が入っていた問題です。
このソフトは、SSL通信(暗号化されたやり取り)を傍受できる中間者攻撃(MITM)が可能になる証明書を勝手に入れていました。
つまり、ユーザーが気づかないままパスワードやクレジットカード情報が盗まれるリスクがあったのです。
改善・対応状況
- レノボは直ちにSuperfishのプリインストールを中止し、除去ツールを配布。
- Microsoftや他のセキュリティベンダーもWindows Updateやウイルス対策ソフトでSuperfishを自動削除。
- 以降、レノボはプリインストールソフトの透明性向上やセキュリティ体制強化を公表し、再発防止策を実施。
発覚後、レノボはすぐにSuperfishの配布を停止し、削除ツールを提供。Microsoftや他のセキュリティ会社も、このアドウェアを自動削除する対応を行いました。
その後レノボは、プリインストールソフトの透明性を高め、セキュリティ体制の強化を進めると公表しました。



この事件がきっかけで、レノボはセキュリティへの取り組みを大きく見直しました。
2019年・2023年 富士通BIOS/ファームウェア脆弱性
富士通のサーバーやPCで使われているIntel製CPUに脆弱性が見つかり、BIOSやファームウェアの更新が必要になりました。
脆弱性のひとつは「Downfall(CVE-2022-40982)」で、悪意あるプログラムが他人のデータを読み取ってしまう恐れがありました。
ただし、これらの脆弱性はリモートから単独で悪用されるものではなく、同じ機器内で不正プログラムが動く場合に限られます。
改善・対応状況
- 富士通は対象モデルごとにBIOS/ファームウェアのアップデートを順次提供。
- 2023年~2024年にかけて、最新BIOS適用で脆弱性を修正可能。
- 一部アップデートは性能低下の可能性があるため、利用者に事前検証やOS設定変更も案内。
富士通は対象モデルごとにBIOSやファームウェアの更新を用意し、順次公開しました。
一部の更新では、性能低下の可能性もあったため、利用者には事前の検証やOS設定の見直しも案内されています。
詳しい対応情報は、富士通公式サポートページで確認できます。



BIOSの更新を忘れずに。放置すると、じわじわ危険が広がります。
2024年 富士通社内マルウェア感染と情報流出
2024年7月、富士通の社内ネットワークがマルウェアに感染し、外部への情報流出が起きたことが報道されました。
流出したのは、顧客情報や業務に関わる機密データの一部とされています。
改善・対応状況
- 富士通は直ちに感染端末のネットワーク遮断、システムの再点検、外部専門家による調査を実施。
- 被害範囲の特定と再発防止策(セキュリティ教育、端末管理強化、監視体制の見直し)を進行中。
富士通は感染が確認された端末をすぐにネットワークから遮断し、社内システムの点検と外部専門家による調査を実施。
再発防止に向けて、社員へのセキュリティ教育や端末の一元管理、監視体制の強化を進めていると発表しています。
事件の詳細や進捗は、報道発表や富士通の公式サイトで随時更新されています。



企業の内部からのセキュリティ事故、どこでも起こるリスクがあるんです。
2025年 最新BIOS脆弱性とパッチ情報
富士通やレノボに限らず2024年から2025年にかけて、Intel製CPUに関連する新たな脆弱性が次々と報告されています。
たとえば「Downfall」などは、CPUが内部で処理するデータの漏洩につながる可能性がある深刻な脆弱性です。
改善・対応状況
- 富士通やレノボを含む主要メーカーは、対象機種ごとに脆弱性対応済みのBIOS/ファームウェアを公開。
- 利用者には公式サポートサイトからのダウンロード・アップデートを推奨。
- アップデート適用で性能低下の可能性がある場合は、OS設定で回避策も案内。
- 最新状況は各社公式サポートページで随時更新中。
富士通をはじめとした各社は、該当する機種ごとに新しいBIOSとファームウェアを用意し、対策を進めています。
公式サポートページから対象モデルを確認し、最新パッチを適用することで安全性を保てます。
一部では更新後にパフォーマンスが低下する場合もあるため、OS設定の調整も案内されています。
定期的な確認とアップデートが、安心して使い続けるための最善策です。



「最新状態を保つ」ことが、いちばん確実な防御策です。
現在判明しているリスク要因
現在でも、モデルや使い方によって注意が必要な点があります。
特に中古パソコンや旧型モデルでは、更新不足のまま使われていることが多いです。



新しいパソコンなら基本的に問題なし。
でも、中古や長期使用機は要注意です。
- ThinkPadなど中古機のイメージ問題
- FMVの古いモデルのサポート切れ
Lenovo系(ThinkPad/IdeaPad)
Lenovo製品では、中古品を使う場合に特に注意が必要です。
古いリカバリイメージや初期状態に戻されたPCに、危険な設定が残っていることがあります。
- 更新前の状態で出回る
- 初期ソフトに不具合が残る
- 不明な設定変更がされている
- OSアップデート非対応機もある
例えば、2017年以前のThinkPadの一部には、Superfish問題に近い内容が残っていた例もあります。
また、過去に法人利用されていた中古品には、企業独自の設定が残っている場合もあります。
セキュリティ機能を無効化した状態で出荷される例もあり、十分な確認が必要です。
中古を買う場合は、必ず「出荷時状態」と「最新のアップデート適用済みか」をチェックしましょう。
Lenovo公式サイトで型番を入力すれば、アップデートの有無も調べられます。
中古PCを使うときは、必ず初期化と更新をしてから利用してください。



中古品は便利だけど、油断すると危ないよ。
最初にぜんぶ見直そう。
富士通系(FMVシリーズ古いモデル)
富士通のFMVシリーズでも、古いモデルには注意が必要です。
公式のドライバ更新がすでに終了している場合があるからです。
- サポート期限が過ぎたモデルが多い
- Windowsアップデート非対応がある
- ドライバ更新停止で不安定化
- ファーム更新不可の例もある
とくに、2015年前後に発売されたFMVシリーズの一部では、Windows11に対応していないものもあります。
そのため、古いOSのまま使用されているケースも多く、セキュリティホールが残ったままの危険があります。
また、富士通の公式ページでサポート終了が明記されているモデルも存在します。
購入前や使用中のPCの型番を調べて、サポート状況を確認することが大切です。
FMV製品は日本向けに丁寧な設計がされている一方、古いものほど放置されがちです。
「使える」ではなく「安全に使えるか」で判断しましょう。



サポートが終わったパソコンは更新が止まってるよ。
情報をチェックしてから使おう。
ユーザータイプ別リスクチェック
レノボや富士通を含めすべてのパソコンの安全性は、使う人の立場によって注意点が変わります。
個人利用と法人利用では、求められるセキュリティレベルがまったく違います。



使い方でリスクは大きく変わります。
あなたの使い方に合った対策が大切です。
- 個人ユーザーのチェックポイント
- 法人情シスが見るべき項目
- 開発・エンジニア向けの注意点
個人ユーザー
家庭で使うだけのユーザーでも、セキュリティ対策は欠かせません。
特に中古パソコンを使うときや、ソフトをたくさん入れるときは注意が必要です。
- 最初に全部アップデートする
- 使わない機能をオフにする
- セキュリティソフトを入れる
- アカウントは分けて使う
たとえば親と子で同じパソコンを使うなら、管理者と子アカウントを分けて使いましょう。
また、ネットバンキングや買い物をする人は、ウイルス対策ソフトを必ず導入してください。
「大丈夫だと思って使っていた」が一番あぶないです。
公式のサポートサイトでアップデートを確認する習慣もつけましょう。
個人でも少しの工夫で、安心してパソコンを使うことができます。



個人でも油断しちゃダメだよ。
「更新」するだけで危険を減らせます!
法人情シス
会社でパソコンを管理する立場なら、セキュリティ対策は必須業務です。
レノボや富士通製PCに限らず、管理体制そのものが問われる時代です。
- BIOSやファームを集中管理
- 管理者権限の制御
- インシデント時の手順を明確に
- 暗号化とパスワード管理
たとえばレノボ製PCなら、ThinkShieldを使った集中制御が可能です。
富士通では、リモートでのBIOS制御やIntel AMT機能に対応しているモデルもあります。
更新・監視・ログ記録を自動化することで、人的ミスを減らせます。
重要データが入った端末はBitLockerなどで暗号化し、紛失時の漏えいを防ぎましょう。
「セキュリティ製品より、ルールの徹底」が法人では一番効果があります。



法人は「人とルール」で守るんだよ。
ツールより運用を見直してみよう。
開発・エンジニア
開発現場では、セキュリティだけでなくハードウェアの信頼性も重要です。
ソフトやツールの互換性、OSの安定動作も含めて選定しなければなりません。
- OSとBIOSの更新確認
- 開発環境と相性チェック
- 回復ドライブの事前作成
- VPNやSSHのセキュリティ強化
ThinkPadシリーズではLinuxとの相性も良く、エンジニアに人気があります。
しかし、古いモデルではUEFIやセキュアブート設定が原因でトラブルもあります。
また、社内ネットワーク経由での開発では、通信の暗号化やアクセス制限も重要になります。
もし開発端末にトラブルが起きた場合、復元用イメージや回復USBがあるかで対応力が変わります。
最初にインフラ整備をしておけば、万が一の時も安心です。



開発用PCこそ慎重に選んでね。
性能だけじゃなく安全も考えて!
パソコンを安全に使うための5ステップ+α
レノボや富士通に限らず、パソコンを安全に使うためには基本がとても大事です。
特別な知識がなくても、5つのステップでしっかり守ることができます。



基本の対策だけで9割の危険は防げます!
まずは今日から1つでも始めましょう。
- BIOSとファームを最新にする
- OSとドライバの自動更新を有効に
- セキュリティツールを使う
- 管理者と利用者アカウントを分ける
- バックアップを定期的に取る
- +α:不要機能の無効化やVPN
まずBIOSとファームウェアの更新を、メーカーサイトで確認しましょう。
OSやドライバも自動更新を有効にしておけば、かなりの不正アクセスを防げます。
また、レノボなら「ThinkShield」、富士通なら「F-Secure」などのセキュリティ機能を活用しましょう。
自分専用アカウントで使い、子どもや他人には権限を制限することで安全度が上がります。
最後に、バックアップを外付けHDDやクラウドに定期的に保存しておくことで、万が一の復旧も安心です。
一つずつ習慣にすれば、リスクはぐっと下がります。



安全は「習慣」でつくられるよ!
こまめな更新とバックアップがカギです。
まとめ:買う/買わない判断フローチャート
最後に、レノボや富士通のパソコンを「買っても大丈夫か」を判断できるフローチャートを用意しました。
以下の質問に答えるだけで、購入前の不安を解消できます。



買う前にこれを見れば安心!
「今の自分」に合った選び方ができますよ。
▼判断フローチャート
- 使用目的はネットや事務作業中心? → はい → 次へ
- 新品または公式保証がある? → はい → 基本的に安全
- 中古・古いモデルを使う予定? → はい → BIOS更新やOS対応を確認
- 法人・開発目的で利用? → はい → 管理体制とセキュリティ機能を確認
- 不安が残る場合 → 安全が確認できる他社PCも検討
この流れで考えれば、必要以上に不安になることはありません。
大事なのは「モデル」より「使い方」と「更新対応」です。
情報を知った上で、自分に合った安全な選択をしましょう。



「正しく知って正しく選ぶ」。
これが一番の安心への近道です!
参考リンク・公式セキュリティ情報
パソコンの安全性については、最新の情報を確認するのが一番大切です。
下記の公式ページで、脆弱性や更新情報を定期的にチェックしましょう。
これらのリンクは、レノボや富士通のパソコンを使うならブックマーク推奨です。
とくに法人利用や古いモデルを使っている方は、毎月のチェックを習慣にしましょう。
安心・安全なパソコンライフを送るために、信頼できる情報源を活用してください。